今年の5月からスタートしている国の事業である「早期経営改善計画」。
皆様、ご存知でしょうか。
この制度は、国に登録している認定支援機関の支援を受けて、資金繰りの見直しや事業計画を策定する場合、専門家費用の3分の2(最大20万円)を負担してもらえる事業です。
この事業における国の目的は、経営者に自社の現状を把握してもらうことで、早期に経営の立て直しを行ってもらうことにあります。
また、この早期経営改善計画の特徴は、メインバンクと3者で協力して計画策定を行うところにあります。
さらに、計画の支援を実施する前に国から補助を受けることができるかどうか、内定をもらえることも特徴の1つです。
税理士法人優和では認定支援機関として、この早期経営改善計画のご支援を開始しておりますが、さらにもう一歩プラスアルファなご提案として、計画策定のご支援に銀行融資を受けるご支援もセットでご提案しております。
新規の設備投資のための借入れから既存の借入金の見直しまで、銀行借入金対策にはこの早期経営改善計画がピッタリです。
もちろん、メインバンクとなる銀行のご紹介も可能です。
税理士法人優和では、メインバンクからの融資に対して「事前に融資の可否」の方向性を確認しています。せっかく計画策定の支援を開始しても、結局銀行からの融資を受けることが出来なかったというケースを出来る限りなくすためです。
銀行融資・事業計画の作成は、ぜひ税理士法人優和までご一報下さい。
京都本部 太田芳樹
平成24年度補正予算で創業補助金という補助金制度が創設されました。
簡単に内容を整理すると、平成25年3月23日以降に新たに起業された方や先代より引き継いだ
事業について業態転換もしくは新事業へ進出される方に対し、その創業等に要する費用の一部を
国が補助するというものです。
この補助金を受けるには、前提として経営革新等支援機関に認定された金融機関もしくは、金融
機関と連携した認定支援機関(会計事務所が主)によって創業等の事業計画策定支援、実行支援
の確認を行う必要があります。
今回、この補助金の要件に合致する関与先があり、申請してみることになりました。
創業補助金の場合、創業するにあたりかかった費用のうちの2/3にあたる金額(最低100万円から
最高で200万円)の補助を受けることができます。創業にあたっては、従業員を雇い、店舗を賃貸
すれば、年間300万円くらいの経費はかかることから、だいたいの場合は補助金対象の条件に合致
する可能性は高いのですが、一番問題となるのは、事業計画の説明書を作成することです。
その事業計画説明書が審査委員会によって審査され、説明書の出来次第で補助金の採決の可否が
ほぼ決まります。
具体的には、その事業の商品サービスの独創性(商品サービスが他と何が違うのか?独自性は?)
商品サービスの需要(市場ニーズはあるか?)事業計画の明確性(実現可能な事業計画を数値として
まとめる)等・・・。できる限り具体的に熱意をもって書くこと等・・・。
文章だけだと審査員もイメージしづらいので、店舗や商品の写真を添付することも戦略の一つと
なります。
とりあえずは本人に記入してもらいますが、ほとんど我々が大幅に加筆修正することとなりました。
注意すべき点として、会計事務所が認定支援機関であっても金融機関との連携が必要となり、両者間の
覚書が必要となります。
今回提出期限最終日の提出となったのですが、我々会計事務所が認定機関であれば、金融機関との
間の覚書は必要ないと誤解してしまい、当日、提出期限2時間前に金融機関にお願いしてなんとか
間に合いました。
(金融機関としても稟議の問題等で押印については即日は無理とのことでしたが、事情を理解して
いただきなんとか押印してもらいました。)
そして、審査委員会の厳正なる審査を受け、先日第二回募集の2次締め切り分にて採択されたとの
通知が関与先創業者宛に届きました。
今後は、1年間の補助対象事業の完了後、30日以内に完了報告書を提出し、実施した事業内容の
審査と使った経費内容の確認が終わり次第、補助金を受け取ることができます。
ただ、その後も5年間にわたり事業化状況の報告、収益状況の報告が義務付けられております。
200万円もの金額を受け取れる訳ですから当然といえば当然ですが・・・。
ここで一つ気になることがあります。
収益状況の報告の中に、「一定以上の収益が認められた場合、補助金の額を上限として収益の
一部を納付していただきます」という文言があります。
このことについて創業補助金事務局に問い合わせたところ、もらった補助金よりも事業にかかった
すべての費用が多い場合、この要件に合致せず収益の一部を納付する事態には、ならないとのこ
とでした。
更に今までも同様の補助金で今回のような収益の一部を納付するといったケースはなかったそうで、
納付はほぼ稀なケースと言えそうです。
埼玉本部 菅 琢嗣